ChannelFireballより。
土地の出し方、使い方。
目立ちにくい部分ですが、実はたくさんミスをしているところなのかもしれません。
年内はこれで最後の更新です。
それでは良いお年を。
-----
PV’s Playhouse―Learning to Play Lands
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
November 14, 2012
http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-learning-to-play-lands/
こんにちは!
記事の前にまずはこの画像を見てください。このスクリーンショットは僕のラヴニカへの回帰ドラフトでの一幕です。まさにあなたのターンが始まったところ――まだ何もしていない状態です。どうプレイするか教えてください(とってもシンプルですよ)。
答えは出ましたか?よろしい。それじゃあ1ターン進めてみましょう。これが僕のしたプレイで、そこで起きた出来事です:
困ってしまいましたね?
あなたは僕が平地ではなく森を出す間違った判断をしたと言うかもしれません。それは形の上では正しいのですが、ここで起きたことを正確に表してはいません――僕はなんの判断もしなかったのです!
僕は土地をプレイしたくて、ただ1枚の土地を出しました。平地と森のどちらをプレイすべきかは考えておらず、つまり何も考えていなかったのです。
考えない――これは土地をプレイするときにありがちなことです。それで問題になることはあまりありません。だから僕らは考えないんです。しかし、これはしばしば僕らが気づかないとても微妙な形で問題になります。
あなたの土地を正しく出して使うこと――これが今日取り組みたい問題です。単純なトピックのように思えるかもしれません。しかし、もしあなたが自分が判断を下していることに気づいていないなら、その判断が単純かどうかは問題になりません。今回僕が示そうと思っているのは、一見なにかを判断しているようには見えない場面でも実は判断を下せるということです。
1枚目の土地をプレイする
最初の土地を出すことはゲームに2つの影響を与えます――続くターンにプレイ可能なカードを決め、そして対戦相手に情報を与えます。二つ目よりも一つ目の方がずっと大切です。例えば、もしWWを要求するカードがあなたのデッキにあるなら、たとえそれが手札になくてもとにかく平地を出すべきです。特にシールドデッキでは、デッキをプレイし始めたら自分の使っている色マナ2つ以上を要求するカードが何なのか、必ず確認する時間をとってください。来たる時に正しい土地を1ターン目にプレイできるようにするために。
正解が明らかでないこともあります。例えばズーで5色全てを使っていて、大量のフェッチが入っていて望みの組み合わせを持ってこられるとしましょう。このとき、何を持ってきたとしても4ターン目までに唱えられないスペルが出てくる可能性があります。この場合、1,2ターン先を見越す必要があります。2色土地がたくさん入ったデッキでの次の手札を想像してみましょう:
このような手札の場合、少し時間を使ってこれから何をしていくか考えることが絶対に必要です――頭を使わずにこのゲームをプレイすることはできません。土地でしくじれば大きな代償を支払うことになります。だからあらゆる行動の前にしっかり考えましょう。
この手札では3つの重要な条件があります:1ターン目にKird Apeをプレイできること、2ターン目に森があること、3ターン目に青白が出ること。手札にはまだ3枚目の土地はなく、関係ない色の土地を3枚目として引くかもしれません。山やBlood Crypt、Stomping Groundをドローしてもトラフトをキャストできるように、2ターン目に既にUWが出ているのが理想的なシナリオです。つまり、ここでフェッチする2枚の土地は青か白を出せるものが理想的ということになります。
幸い、それが可能です:まずArid MesaをサクってSteam Ventsを持ってきてKird Apeをプレイし、次にTarnをサクってTemple Gardenを手に入れてタルモをプレイします。
そう、これはおかしいですね。Scalding TarnでTemple Gardenをサーチすることはできません――白マナを諦めてStomping Groundをサーチするか、緑マナを諦めてSacred FoundryやHallowed Fountainをサーチするかのどちらかしかありません。こんなことをしていれば、自分の土地に十分な注意を払っていなかったせいでおそらく負けることになります。これがあなたの身に起きないようにしましょう。
さて、今度は同じ手札ですが土地が2枚ともScalding Tarnだった場合を想像してみましょう。この場合は判断が必要です――Stomping Groundの次にHallowed Fountainと持ってくると、3枚目の土地でトラフトがプレイできないかもしれないリスクを抱えることになります。あるいはSacred Foundry、Breeding Poolと持ってきた場合、Lightning Helixをプレイできない可能性が残ります。また、前者を選んだ場合は3枚目の土地としてBlood Cryptを持ってくるわけにはいかないため、フルパワーのTribal Flamesを4ターン目まで撃てないことになります。
このケースに正しい答えはありません――いま目の前にしているゲームで何をより重要だと考えるか、ジャッジする必要があります。これがあなたの下す判断だということを理解してください。1ターン目ですが、その後の試合全体に影響を与える判断です。
2つ目の要素――情報――は、相手があなたのデッキについてどの程度のことを既に知っているかに大きく依存します。もしゲーム2であれば隠しておくべきことはそれほどないでしょう。しかしゲーム1で、なおかつこちらが何をプレイしているか相手が知らないのであれば、どの土地を出すかによって相手の序盤のプレイに影響を与えることになります。
さっき、僕は友達がMOでブロック構築をプレイするのを見ていました。相手がタップアウトしてロッテスを出してきた場面で、彼は自分もタップアウトしてロッテスを出していくべきかどうか悩んでいました。僕は出さないべきだと主張しました。相手が2枚のクリーチャーを手札に持っていたら彼はかなりマズイ状況に陥るからです(彼は生物を持っていませんでした)。しかし彼は、相手はBlood Cryptを出してきたからラクドスデッキで、ラクドスは普通ゴルガリほどには多くのクリーチャーが入らないので相手はおそらく2枚の生物は持っていないだろう、と反論しました。
この事例ではBlood Cryptをプレイしたことが友達に意味のある情報を与えています(彼の反論が正しいかどうかではなく、彼が土地から得た情報を使っていることに注目してください)。
世界選手権2010の準決勝は、出された土地から得られる情報についての興味深い事例でした。この中のあるゲームで、Matignonは僕に対して序盤にTectonic Edgeをプレイしてきました。僕はCreeping Tar Pitを含むとても重い手札を抱えていて、彼のEdgeにSpreading Seasを貼りたくなりました。しかし問題がありました:海を貼ることで相手を助けてしまう可能性があったのです。他に良い土地があるのなら序盤にTectonic Edgeをさらす必要はどこにもありません。
このとき、彼の土地の選択は彼の手札について実に多くを語っています。
結局、僕は手札にある土地をどうしても失いたくなかったため、リスクを受け入れてSpreading Seasをプレイしました。そしてこれはやはりひどいミスでした(自覚していたとはいえ)。実のところ彼は青マナを必要としていたのです。
さて、この場面を別の視点から眺めてみましょう――もし彼の手札が全て土地だったらどうなるでしょう?
この場合でも彼は結局Tectonic Edgeをプレイしたはずです!必要もないのに彼がEdgeをさらすことはないだろうと僕が考えていることを彼は分かっています。そこでまずEdgeから出すことによって、ごく簡単に彼の手札がスペルで一杯だと僕に信じこませることができます。
島もEdgeもこのターンに使う予定がないときにEdgeを先に出すというのはとても小さなプレイですが、とても効果的に相手をミスリードするプレイでもあるのです。
立たせている土地はあなたの手札のショーケース
何かアクションしようとしている様子を見せつけたいなら、それをキャストするためのマナが必要だということはみんなが知っています。例えばあなたがUUを立たせていなければ相手は対抗呪文を恐れたりしないでしょう。あなたが赤マナを立てていなければ相手が稲妻を恐れることはないでしょう。つまり、もしあなたが何かを構えているように見せたいなら、正しいマナを立てておくことです。
しかし、みんながたびたび忘れがちなのはそれの逆のことです――あなたが何かをプレイしないということを見せつけたいなら、それを確実にキャスト不可能にすべきです。
なぜそんなことを相手に示すのか?あなたがそのカードかそれに似たカードを実際に持っている(そしてプレイしたくない)からです。
GPサンティアゴで面白い場面がありました。
最終的に優勝者となるIgorを相手にMartin Juzaがトップ8で戦っていました。IgorがBloodline Keeperをデッキに入れていることはみんなが知っていました(両面カードですからね)。Igorが4マナに届く直前のターン、MartinはFrightful Delusionを使えるマナを立ててエンドしました――血統の守り手を待ち構えて。
この場面でDelusionは完璧なカードでした。そんなに良いカードではないので多くの人が存在を忘れており、ブッパしてきたところを捕まえられることもあるカードです。
何が問題か?Martinは1UUを立てていたのです。それにより、彼はDelusionではなくDissipateを構えているように見えてしまっていました――Dissipateは通常Delusionよりもかなり良いカードで、しかも1UUという非常に特徴的なマナコストを持っています。彼の対戦相手はDissipateを恐れ、そのターンにBloodline Keeperをプレイしませんでした。
もし島の代わりに別の土地を出して、例えばUBBを立ててエンドしていれば相手はおそらく守り手をプレイしてきてそれをカウンターできただろう、と後にMartinは語っていました。僕もそれには同意で、狙い通りに進める大きなチャンスがあったと思います。
このエピソードでは、おそらくMartinは自分を大きく見せすぎたために負けています。もしここでMartinがDelusionを持っていなかったなら島をプレイするのは最高のプレイです。血統の守り手をどうしてもプレイされたくありませんから。
もう一つ別の例を。今度はGPフィラデルフィアのトップ8――中村修平 vs. LSVです。試合のある場面で、中村は是非プレイしたいKnightly Valorを持っていました。他にDispelが手札にあり、Valorをプレイしつつギルドメイジの能力かDispelを使えるマナがありました――ギルドメイジとDispelの両方は無理です。彼はDispelを構える方がギルドメイジより重要だと考えましたが、ギルドメイジを起動できるマナがあるのに起動しないということを一度やってしまうと、Luisを警戒させることになってしまいます。明らかに構えていると示すことになってしまうのです。たしかに彼はDispelを持っていますがそれを表に出したくない、これが問題です。
中村の答え?彼は5マナのKnightly Valorをプレイするためにあえて土地6枚をタップし、LuisのターンにDispelはプレイできるがギルドメイジは起動できないマナを残したのです。そうすることで彼はDispelを実質さらしてしまうことを回避しました。ギルドメイジを起動不可能にすることで、起動しないことに疑問を持たれないようにしたのです。*
*: 中村はその後ツイッターで、これは単なるタップミスでアクシデントだったと言っていました。Luisに何か他の選択肢があったかどうかも分かりません。僕の考えでは、中村はたとえDispelをさらすことになってもValorはプレイすべきです。他に道がありませんから。そして、たとえあれがアクシデントだったり、あるいは特にゲームに影響を与えていなかったとしても、やはりこれは土地のタップによって持っているものを悟らせないようにすることの重要さを示す興味深いエピソードです。
立たせたままにする土地には気をつけて
普段あなたはできるだけ多くの可能性を残すように土地を立たせているかもしれませんが、それが良くないこともあります。
Counterspellが手札にあると想像し、Tundraと島を立たせるか、島2枚を立たせるかを選んでください。もしTundraと島を立たせた場合、あなたはソープロも構えているように見せていることになります。しかしこれには代償が伴います――相手が不毛の大地を使ってきたらCounterspellをキャストできなくなってしまいます。Counterspellをキャストすることがとにかく重要なら、おそらくブラフのことは忘れて安全にプレイすべきでしょう。
モダンで、Tectonic Edgeが入っている可能性のある相手に対して青白デッキをプレイしているところを想像してください。あなたはHallowed Fountain、Seachrome Coast、Celestial Colonnade、島、平地を出しています。Path to Exileをプレイする必要のある状況です。
このとき、あなたはCryptic Commandを確実に撃つことは諦めなければなりません――あなたがどうプレイしたとしても、起きている土地を4枚まで減らしてしまうと相手は青コマのプレイを止めることが可能です。こちらの場に4枚の基本土地がないからです。
やはりここでも判断を下す必要があります。そして実は唯一の正解があります――Colonnadeをタップすべきです。
なぜか?ミシュランは相手が最も壊したい土地だからです。Colonnadeを立たせておいた場合、相手のやりたいこと全てをやらせてしまうことになります――彼はあなたの最高の土地を除去し、なおかつ青コマのプレイを止めることになります。Colonnadeをタップすることによって相手に選択を迫ることができます――そう、彼はこのターンの青コマプレイを止めることはできますが、その場合Tectonic Edgeを単なる2色土地に使って「不毛に」消費することになります。
土地を出そう!
僕が土地について言えることの中でも最も重要なことの一つは、とにかく出すべきだということです。プロフェッショナルのように土地を手札に持っておくべきだと考えてしまうことにより、多くの敗北が生まれています。ほとんどの場合、土地は手札ではなく場に出しておきたいというのが実際のところです。
これについては前に書いたことがあるのであまり深掘りするつもりはありませんが、手札に土地を持っておくことには3つの良い面があります:
・実際には何も持っていないときに、こちらが何か持っていると相手に考えさせることができる。
・ハンデスに対して他のカードを守ることができる。
・負けたときにマナフラッドのせいにすることが簡単にできる。もちろん土地が場にあってもそうすることはできますが、土地5枚の手札をテーブルに投げ出したときほどの効果は得られません。これにより、「見てよ、5ターン連続で土地を引いたんだ。これが君が勝った理由だよ」と自信を持って言うことができます。
まあそういうことです。上記以外の場合、土地はとにかく出すべきです。
多くの人が犯しているミスは上に書いた1点目を過大評価することです――相手は馬鹿ではありません。あなたが何もしていなければ、彼はあなたが何も持っていないことに気づきます。クリーチャーならプレイしているはずだ、除去ならプレイしているはずだ、カウンターなら撃ってきたはずだ――他に持っているとしたら何でしょう?2枚や3枚のカードを持っていても違いはありません。「全て土地ではないだろう」と彼が考えてくれたりはしません。こういう状況ではたいてい土地は出すべきで、特にドロースペルやギルドメイジがデッキに入っているならなおさらです。
フェッチの切り方、テイク2
フェッチランドについては章を設けて話そうと思います。というのも、フェッチは特殊だからです。
フェッチランドはいろいろな使われ方をします:
・色マナを見つける。
・デッキをシャッフルする。
・デッキを圧縮する。
・墓地を肥やす。
・上陸を誘発させる。
フェッチランドについての最大のアドバイスは、「切るな」ということです。必要でない限り、ですが。
僕が目にするミスのほとんどは早すぎるタイミングで――例えば必要な色マナが確定する前に――切ってしまうことです。Volcanic IslandとTropical Islandとフェッチランドを出している場面を想像してください。もしフェッチを切って2枚目のボルカを持ってきたら、相手はトロピを不毛してくるかもしれません。そうなると緑マナを出せなくなってしまいます。
フェッチを場に残しておけばこの状況を避けることができます。
特にレガシーでは、フェッチにはBrainstorm(または独楽)の後にシャッフルするというとても重要な役割があります。たとえブレストが手札になかったとしても、フェッチを切ることによるちっぽけなデッキ圧縮と比べればとてもとても高い確率でブレストを引くことになります(これについては後でもう少し書きます)。ですので、できるだけ長い間フェッチは場に残しておくべきです。
フェッチしたい土地を手札に持っていないか確認しよう!
フェッチを切ったあと、持ってこようとしていた土地がないことに気づくというのは人によってはけっこうやってしまうことです。僕も最近、プレイヤー選手権でやらかしてしまいました。Sacred Foundryを持ってこようとフェッチをサクったのですが、それをデッキに1枚も入れていなかったことを忘れていたんです。僕がそれまでにプレイしてきたどのズーにも1枚は入っていたので。
世界選手権2010のあるゲームで、僕は2枚の土地――Scalding Tarnと島――だけを残して他の土地をタップしていました。こちらのライフは6。そして対戦相手がタップアウトしてCruel Ultimatumをプレイしました。
僕はNegateを撃つためにフェッチを切りました――ところがデッキには島も山も残っていなかったのです。僕はクルーエルの解決を許したばかりでなく、その場で死ぬことになってしまいました。フェッチでライフが5になっていたので。
これら2つの事例はもっぱら僕の不注意から起きたことですが、それだけとも限りません。
例えば、僕らがモダンのドレッジをテストしている中で、フェッチを出してHedron Crabで3枚削り、それからフェッチを切るというプレイを誰かがしていました――はじめの3枚でBloodghastが落ちたときにすぐに場に戻せるのでこの順序でプレイしていたのです。しかしあるとき、誰かがフェッチで持ってこようとしていた土地をはじめの3枚で落としてしまったことがあり、それ以降僕らはある特定の土地が欲しいときにはCrabの誘発がスタックにあるうちにフェッチを切るようになりました。
デッキ圧縮は思っているほど役に立たない
フェッチランドに関する最も大きな勘違いの一つが、できる限りフェッチを切ってデッキを圧縮すべきだ、というものです。もちろんデッキ圧縮にはなります。しかしその効果が支払うライフに見合わないことも多々あるのです。僕は科学者ではありませんが、シンプルな数字をいくつか見てみることにしましょう:
あなたのデッキに45枚のカードが残っていて、4枚積んでいる特定のカードを引きたいとします。通常、1回のドローでそれを引く確率は8.89%(4/45)です。フェッチを1枚切った場合は9.09%(4/44)になります。
これはつまり、この状況が1000回あったとき、フェッチを切らない場合はそのうち89回、切った場合は91回で欲しいカードを引けることが期待される、ということです。違いはたったの2回です――1000回のうちの。
これら1000回全てにおいて、あなたは1点のダメージを受けなければなりません――欲しいカードを2回引くために。ここで、1点のダメージがどの程度重要なのか疑問に思うんじゃないでしょうか――1000回のうち2回以上、1ダメージによって負けることになると思いますか?
僕はこの問いに答えることができません。でも、デッキ圧縮の恩恵が実際どれだけ小さいか、正しくとらえる役には立ちますよね(まあ、いずれにせよ死ぬ状況ならやった方がマシなのですが)。
もちろん2枚以上カードを引ける場合の計算はもう少し複雑になり、フェッチによるデッキ圧縮の効果は多少良くなります。ここで大切なのはあらゆる状況での厳密なパーセンテージを求めることではありません――ほぼ間違いなく、デッキから1枚の土地を取り除くことはあなたが考えているほどの影響をゲームに与えず、1ライフ、あるいは必要なときにシャッフルしたり色を揃えたりするためにフェッチを残しておくことの方がより重要だということです。
自分ではデッキの濃度を高めたつもりでもそうなっていない場合がある、ということにも注意してください。これはPeer Through Depthsの入ったScapeshiftデッキでよく起こります。
Peerをプレイして4枚の土地(もしくは不要牌)をボトムに送った場面を想像してください。もし土地を引きたくないのであればボトムに送った4枚は既にデッキに入っていないようなものです。デッキに45枚残っていたとすると、(例えば12枚の)有効牌をあなたがドローする確率は12/41です。ここでシャッフルしてしまうと、土地を1枚取り除いたとしても確率は12/44に落ちてしまいます。フェッチを切るべきでないのはもちろん、例えばFarseekのキャストもしない方が良いでしょう。本当に追加の土地を有効活用できるのでなければ。
このケースでは5枚の土地をサーチしてはじめてデッキ中の脅威の濃度が高まることになります。
さて、今日はここまで。土地のプレイは一見簡単そうに見えて実は奥が深いということが分かってもらえたでしょうか。
楽しんでくれたら嬉しいです。また来週!
- PV
土地の出し方、使い方。
目立ちにくい部分ですが、実はたくさんミスをしているところなのかもしれません。
年内はこれで最後の更新です。
それでは良いお年を。
-----
PV’s Playhouse―Learning to Play Lands
Posted by Paulo Vitor Damo da Rosa
November 14, 2012
http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-learning-to-play-lands/
こんにちは!
記事の前にまずはこの画像を見てください。このスクリーンショットは僕のラヴニカへの回帰ドラフトでの一幕です。まさにあなたのターンが始まったところ――まだ何もしていない状態です。どうプレイするか教えてください(とってもシンプルですよ)。
相手の場:
平地2枚、森1枚
相手の手札:
6枚
自分の場:
森1枚、平地1枚
自分の手札:
《トロスターニの裁き/Trostani’s Judgment》
《コロズダのギルド魔道士/Korozda Guildmage》
《平地/Plains》
《突然の衰微/Abrupt Decay》
《ゴルガリの魔鍵/Golgari Keyrune》
《騎士の勇気/Knightly Valor》
《空印のロック/Skymark Roc》
《森/Forest》
※訳注:画像は元記事を参照してください。
答えは出ましたか?よろしい。それじゃあ1ターン進めてみましょう。これが僕のしたプレイで、そこで起きた出来事です:
相手の場:
平地3枚(うち2枚タップ)、森1枚
相手の手札:
5枚
自分の場:
森2枚、平地1枚(Soul Titheを支払って3枚ともタップ)
《魂の税収/Soul Tithe》がエンチャントされた《ゴルガリの魔鍵/Golgari Keyrune》
自分の手札:
《トロスターニの裁き/Trostani’s Judgment》
《コロズダのギルド魔道士/Korozda Guildmage》
《平地/Plains》
《突然の衰微/Abrupt Decay》
《騎士の勇気/Knightly Valor》
《空印のロック/Skymark Roc》
《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter》
困ってしまいましたね?
あなたは僕が平地ではなく森を出す間違った判断をしたと言うかもしれません。それは形の上では正しいのですが、ここで起きたことを正確に表してはいません――僕はなんの判断もしなかったのです!
僕は土地をプレイしたくて、ただ1枚の土地を出しました。平地と森のどちらをプレイすべきかは考えておらず、つまり何も考えていなかったのです。
考えない――これは土地をプレイするときにありがちなことです。それで問題になることはあまりありません。だから僕らは考えないんです。しかし、これはしばしば僕らが気づかないとても微妙な形で問題になります。
あなたの土地を正しく出して使うこと――これが今日取り組みたい問題です。単純なトピックのように思えるかもしれません。しかし、もしあなたが自分が判断を下していることに気づいていないなら、その判断が単純かどうかは問題になりません。今回僕が示そうと思っているのは、一見なにかを判断しているようには見えない場面でも実は判断を下せるということです。
1枚目の土地をプレイする
最初の土地を出すことはゲームに2つの影響を与えます――続くターンにプレイ可能なカードを決め、そして対戦相手に情報を与えます。二つ目よりも一つ目の方がずっと大切です。例えば、もしWWを要求するカードがあなたのデッキにあるなら、たとえそれが手札になくてもとにかく平地を出すべきです。特にシールドデッキでは、デッキをプレイし始めたら自分の使っている色マナ2つ以上を要求するカードが何なのか、必ず確認する時間をとってください。来たる時に正しい土地を1ターン目にプレイできるようにするために。
正解が明らかでないこともあります。例えばズーで5色全てを使っていて、大量のフェッチが入っていて望みの組み合わせを持ってこられるとしましょう。このとき、何を持ってきたとしても4ターン目までに唱えられないスペルが出てくる可能性があります。この場合、1,2ターン先を見越す必要があります。2色土地がたくさん入ったデッキでの次の手札を想像してみましょう:
《密林の猿人/Kird Ape》
《稲妻のらせん/Lightning Helix》
《部族の炎/Tribal Flames》
《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
このような手札の場合、少し時間を使ってこれから何をしていくか考えることが絶対に必要です――頭を使わずにこのゲームをプレイすることはできません。土地でしくじれば大きな代償を支払うことになります。だからあらゆる行動の前にしっかり考えましょう。
この手札では3つの重要な条件があります:1ターン目にKird Apeをプレイできること、2ターン目に森があること、3ターン目に青白が出ること。手札にはまだ3枚目の土地はなく、関係ない色の土地を3枚目として引くかもしれません。山やBlood Crypt、Stomping Groundをドローしてもトラフトをキャストできるように、2ターン目に既にUWが出ているのが理想的なシナリオです。つまり、ここでフェッチする2枚の土地は青か白を出せるものが理想的ということになります。
幸い、それが可能です:まずArid MesaをサクってSteam Ventsを持ってきてKird Apeをプレイし、次にTarnをサクってTemple Gardenを手に入れてタルモをプレイします。
そう、これはおかしいですね。Scalding TarnでTemple Gardenをサーチすることはできません――白マナを諦めてStomping Groundをサーチするか、緑マナを諦めてSacred FoundryやHallowed Fountainをサーチするかのどちらかしかありません。こんなことをしていれば、自分の土地に十分な注意を払っていなかったせいでおそらく負けることになります。これがあなたの身に起きないようにしましょう。
さて、今度は同じ手札ですが土地が2枚ともScalding Tarnだった場合を想像してみましょう。この場合は判断が必要です――Stomping Groundの次にHallowed Fountainと持ってくると、3枚目の土地でトラフトがプレイできないかもしれないリスクを抱えることになります。あるいはSacred Foundry、Breeding Poolと持ってきた場合、Lightning Helixをプレイできない可能性が残ります。また、前者を選んだ場合は3枚目の土地としてBlood Cryptを持ってくるわけにはいかないため、フルパワーのTribal Flamesを4ターン目まで撃てないことになります。
このケースに正しい答えはありません――いま目の前にしているゲームで何をより重要だと考えるか、ジャッジする必要があります。これがあなたの下す判断だということを理解してください。1ターン目ですが、その後の試合全体に影響を与える判断です。
2つ目の要素――情報――は、相手があなたのデッキについてどの程度のことを既に知っているかに大きく依存します。もしゲーム2であれば隠しておくべきことはそれほどないでしょう。しかしゲーム1で、なおかつこちらが何をプレイしているか相手が知らないのであれば、どの土地を出すかによって相手の序盤のプレイに影響を与えることになります。
さっき、僕は友達がMOでブロック構築をプレイするのを見ていました。相手がタップアウトしてロッテスを出してきた場面で、彼は自分もタップアウトしてロッテスを出していくべきかどうか悩んでいました。僕は出さないべきだと主張しました。相手が2枚のクリーチャーを手札に持っていたら彼はかなりマズイ状況に陥るからです(彼は生物を持っていませんでした)。しかし彼は、相手はBlood Cryptを出してきたからラクドスデッキで、ラクドスは普通ゴルガリほどには多くのクリーチャーが入らないので相手はおそらく2枚の生物は持っていないだろう、と反論しました。
この事例ではBlood Cryptをプレイしたことが友達に意味のある情報を与えています(彼の反論が正しいかどうかではなく、彼が土地から得た情報を使っていることに注目してください)。
世界選手権2010の準決勝は、出された土地から得られる情報についての興味深い事例でした。この中のあるゲームで、Matignonは僕に対して序盤にTectonic Edgeをプレイしてきました。僕はCreeping Tar Pitを含むとても重い手札を抱えていて、彼のEdgeにSpreading Seasを貼りたくなりました。しかし問題がありました:海を貼ることで相手を助けてしまう可能性があったのです。他に良い土地があるのなら序盤にTectonic Edgeをさらす必要はどこにもありません。
このとき、彼の土地の選択は彼の手札について実に多くを語っています。
結局、僕は手札にある土地をどうしても失いたくなかったため、リスクを受け入れてSpreading Seasをプレイしました。そしてこれはやはりひどいミスでした(自覚していたとはいえ)。実のところ彼は青マナを必要としていたのです。
さて、この場面を別の視点から眺めてみましょう――もし彼の手札が全て土地だったらどうなるでしょう?
この場合でも彼は結局Tectonic Edgeをプレイしたはずです!必要もないのに彼がEdgeをさらすことはないだろうと僕が考えていることを彼は分かっています。そこでまずEdgeから出すことによって、ごく簡単に彼の手札がスペルで一杯だと僕に信じこませることができます。
島もEdgeもこのターンに使う予定がないときにEdgeを先に出すというのはとても小さなプレイですが、とても効果的に相手をミスリードするプレイでもあるのです。
立たせている土地はあなたの手札のショーケース
何かアクションしようとしている様子を見せつけたいなら、それをキャストするためのマナが必要だということはみんなが知っています。例えばあなたがUUを立たせていなければ相手は対抗呪文を恐れたりしないでしょう。あなたが赤マナを立てていなければ相手が稲妻を恐れることはないでしょう。つまり、もしあなたが何かを構えているように見せたいなら、正しいマナを立てておくことです。
しかし、みんながたびたび忘れがちなのはそれの逆のことです――あなたが何かをプレイしないということを見せつけたいなら、それを確実にキャスト不可能にすべきです。
なぜそんなことを相手に示すのか?あなたがそのカードかそれに似たカードを実際に持っている(そしてプレイしたくない)からです。
GPサンティアゴで面白い場面がありました。
最終的に優勝者となるIgorを相手にMartin Juzaがトップ8で戦っていました。IgorがBloodline Keeperをデッキに入れていることはみんなが知っていました(両面カードですからね)。Igorが4マナに届く直前のターン、MartinはFrightful Delusionを使えるマナを立ててエンドしました――血統の守り手を待ち構えて。
この場面でDelusionは完璧なカードでした。そんなに良いカードではないので多くの人が存在を忘れており、ブッパしてきたところを捕まえられることもあるカードです。
何が問題か?Martinは1UUを立てていたのです。それにより、彼はDelusionではなくDissipateを構えているように見えてしまっていました――Dissipateは通常Delusionよりもかなり良いカードで、しかも1UUという非常に特徴的なマナコストを持っています。彼の対戦相手はDissipateを恐れ、そのターンにBloodline Keeperをプレイしませんでした。
もし島の代わりに別の土地を出して、例えばUBBを立ててエンドしていれば相手はおそらく守り手をプレイしてきてそれをカウンターできただろう、と後にMartinは語っていました。僕もそれには同意で、狙い通りに進める大きなチャンスがあったと思います。
このエピソードでは、おそらくMartinは自分を大きく見せすぎたために負けています。もしここでMartinがDelusionを持っていなかったなら島をプレイするのは最高のプレイです。血統の守り手をどうしてもプレイされたくありませんから。
もう一つ別の例を。今度はGPフィラデルフィアのトップ8――中村修平 vs. LSVです。試合のある場面で、中村は是非プレイしたいKnightly Valorを持っていました。他にDispelが手札にあり、Valorをプレイしつつギルドメイジの能力かDispelを使えるマナがありました――ギルドメイジとDispelの両方は無理です。彼はDispelを構える方がギルドメイジより重要だと考えましたが、ギルドメイジを起動できるマナがあるのに起動しないということを一度やってしまうと、Luisを警戒させることになってしまいます。明らかに構えていると示すことになってしまうのです。たしかに彼はDispelを持っていますがそれを表に出したくない、これが問題です。
中村の答え?彼は5マナのKnightly Valorをプレイするためにあえて土地6枚をタップし、LuisのターンにDispelはプレイできるがギルドメイジは起動できないマナを残したのです。そうすることで彼はDispelを実質さらしてしまうことを回避しました。ギルドメイジを起動不可能にすることで、起動しないことに疑問を持たれないようにしたのです。*
*: 中村はその後ツイッターで、これは単なるタップミスでアクシデントだったと言っていました。Luisに何か他の選択肢があったかどうかも分かりません。僕の考えでは、中村はたとえDispelをさらすことになってもValorはプレイすべきです。他に道がありませんから。そして、たとえあれがアクシデントだったり、あるいは特にゲームに影響を与えていなかったとしても、やはりこれは土地のタップによって持っているものを悟らせないようにすることの重要さを示す興味深いエピソードです。
立たせたままにする土地には気をつけて
普段あなたはできるだけ多くの可能性を残すように土地を立たせているかもしれませんが、それが良くないこともあります。
Counterspellが手札にあると想像し、Tundraと島を立たせるか、島2枚を立たせるかを選んでください。もしTundraと島を立たせた場合、あなたはソープロも構えているように見せていることになります。しかしこれには代償が伴います――相手が不毛の大地を使ってきたらCounterspellをキャストできなくなってしまいます。Counterspellをキャストすることがとにかく重要なら、おそらくブラフのことは忘れて安全にプレイすべきでしょう。
モダンで、Tectonic Edgeが入っている可能性のある相手に対して青白デッキをプレイしているところを想像してください。あなたはHallowed Fountain、Seachrome Coast、Celestial Colonnade、島、平地を出しています。Path to Exileをプレイする必要のある状況です。
このとき、あなたはCryptic Commandを確実に撃つことは諦めなければなりません――あなたがどうプレイしたとしても、起きている土地を4枚まで減らしてしまうと相手は青コマのプレイを止めることが可能です。こちらの場に4枚の基本土地がないからです。
やはりここでも判断を下す必要があります。そして実は唯一の正解があります――Colonnadeをタップすべきです。
なぜか?ミシュランは相手が最も壊したい土地だからです。Colonnadeを立たせておいた場合、相手のやりたいこと全てをやらせてしまうことになります――彼はあなたの最高の土地を除去し、なおかつ青コマのプレイを止めることになります。Colonnadeをタップすることによって相手に選択を迫ることができます――そう、彼はこのターンの青コマプレイを止めることはできますが、その場合Tectonic Edgeを単なる2色土地に使って「不毛に」消費することになります。
土地を出そう!
僕が土地について言えることの中でも最も重要なことの一つは、とにかく出すべきだということです。プロフェッショナルのように土地を手札に持っておくべきだと考えてしまうことにより、多くの敗北が生まれています。ほとんどの場合、土地は手札ではなく場に出しておきたいというのが実際のところです。
これについては前に書いたことがあるのであまり深掘りするつもりはありませんが、手札に土地を持っておくことには3つの良い面があります:
・実際には何も持っていないときに、こちらが何か持っていると相手に考えさせることができる。
・ハンデスに対して他のカードを守ることができる。
・負けたときにマナフラッドのせいにすることが簡単にできる。もちろん土地が場にあってもそうすることはできますが、土地5枚の手札をテーブルに投げ出したときほどの効果は得られません。これにより、「見てよ、5ターン連続で土地を引いたんだ。これが君が勝った理由だよ」と自信を持って言うことができます。
まあそういうことです。上記以外の場合、土地はとにかく出すべきです。
多くの人が犯しているミスは上に書いた1点目を過大評価することです――相手は馬鹿ではありません。あなたが何もしていなければ、彼はあなたが何も持っていないことに気づきます。クリーチャーならプレイしているはずだ、除去ならプレイしているはずだ、カウンターなら撃ってきたはずだ――他に持っているとしたら何でしょう?2枚や3枚のカードを持っていても違いはありません。「全て土地ではないだろう」と彼が考えてくれたりはしません。こういう状況ではたいてい土地は出すべきで、特にドロースペルやギルドメイジがデッキに入っているならなおさらです。
フェッチの切り方、テイク2
フェッチランドについては章を設けて話そうと思います。というのも、フェッチは特殊だからです。
フェッチランドはいろいろな使われ方をします:
・色マナを見つける。
・デッキをシャッフルする。
・デッキを圧縮する。
・墓地を肥やす。
・上陸を誘発させる。
フェッチランドについての最大のアドバイスは、「切るな」ということです。必要でない限り、ですが。
僕が目にするミスのほとんどは早すぎるタイミングで――例えば必要な色マナが確定する前に――切ってしまうことです。Volcanic IslandとTropical Islandとフェッチランドを出している場面を想像してください。もしフェッチを切って2枚目のボルカを持ってきたら、相手はトロピを不毛してくるかもしれません。そうなると緑マナを出せなくなってしまいます。
フェッチを場に残しておけばこの状況を避けることができます。
特にレガシーでは、フェッチにはBrainstorm(または独楽)の後にシャッフルするというとても重要な役割があります。たとえブレストが手札になかったとしても、フェッチを切ることによるちっぽけなデッキ圧縮と比べればとてもとても高い確率でブレストを引くことになります(これについては後でもう少し書きます)。ですので、できるだけ長い間フェッチは場に残しておくべきです。
フェッチしたい土地を手札に持っていないか確認しよう!
フェッチを切ったあと、持ってこようとしていた土地がないことに気づくというのは人によってはけっこうやってしまうことです。僕も最近、プレイヤー選手権でやらかしてしまいました。Sacred Foundryを持ってこようとフェッチをサクったのですが、それをデッキに1枚も入れていなかったことを忘れていたんです。僕がそれまでにプレイしてきたどのズーにも1枚は入っていたので。
世界選手権2010のあるゲームで、僕は2枚の土地――Scalding Tarnと島――だけを残して他の土地をタップしていました。こちらのライフは6。そして対戦相手がタップアウトしてCruel Ultimatumをプレイしました。
僕はNegateを撃つためにフェッチを切りました――ところがデッキには島も山も残っていなかったのです。僕はクルーエルの解決を許したばかりでなく、その場で死ぬことになってしまいました。フェッチでライフが5になっていたので。
これら2つの事例はもっぱら僕の不注意から起きたことですが、それだけとも限りません。
例えば、僕らがモダンのドレッジをテストしている中で、フェッチを出してHedron Crabで3枚削り、それからフェッチを切るというプレイを誰かがしていました――はじめの3枚でBloodghastが落ちたときにすぐに場に戻せるのでこの順序でプレイしていたのです。しかしあるとき、誰かがフェッチで持ってこようとしていた土地をはじめの3枚で落としてしまったことがあり、それ以降僕らはある特定の土地が欲しいときにはCrabの誘発がスタックにあるうちにフェッチを切るようになりました。
デッキ圧縮は思っているほど役に立たない
フェッチランドに関する最も大きな勘違いの一つが、できる限りフェッチを切ってデッキを圧縮すべきだ、というものです。もちろんデッキ圧縮にはなります。しかしその効果が支払うライフに見合わないことも多々あるのです。僕は科学者ではありませんが、シンプルな数字をいくつか見てみることにしましょう:
あなたのデッキに45枚のカードが残っていて、4枚積んでいる特定のカードを引きたいとします。通常、1回のドローでそれを引く確率は8.89%(4/45)です。フェッチを1枚切った場合は9.09%(4/44)になります。
これはつまり、この状況が1000回あったとき、フェッチを切らない場合はそのうち89回、切った場合は91回で欲しいカードを引けることが期待される、ということです。違いはたったの2回です――1000回のうちの。
これら1000回全てにおいて、あなたは1点のダメージを受けなければなりません――欲しいカードを2回引くために。ここで、1点のダメージがどの程度重要なのか疑問に思うんじゃないでしょうか――1000回のうち2回以上、1ダメージによって負けることになると思いますか?
僕はこの問いに答えることができません。でも、デッキ圧縮の恩恵が実際どれだけ小さいか、正しくとらえる役には立ちますよね(まあ、いずれにせよ死ぬ状況ならやった方がマシなのですが)。
もちろん2枚以上カードを引ける場合の計算はもう少し複雑になり、フェッチによるデッキ圧縮の効果は多少良くなります。ここで大切なのはあらゆる状況での厳密なパーセンテージを求めることではありません――ほぼ間違いなく、デッキから1枚の土地を取り除くことはあなたが考えているほどの影響をゲームに与えず、1ライフ、あるいは必要なときにシャッフルしたり色を揃えたりするためにフェッチを残しておくことの方がより重要だということです。
自分ではデッキの濃度を高めたつもりでもそうなっていない場合がある、ということにも注意してください。これはPeer Through Depthsの入ったScapeshiftデッキでよく起こります。
Peerをプレイして4枚の土地(もしくは不要牌)をボトムに送った場面を想像してください。もし土地を引きたくないのであればボトムに送った4枚は既にデッキに入っていないようなものです。デッキに45枚残っていたとすると、(例えば12枚の)有効牌をあなたがドローする確率は12/41です。ここでシャッフルしてしまうと、土地を1枚取り除いたとしても確率は12/44に落ちてしまいます。フェッチを切るべきでないのはもちろん、例えばFarseekのキャストもしない方が良いでしょう。本当に追加の土地を有効活用できるのでなければ。
このケースでは5枚の土地をサーチしてはじめてデッキ中の脅威の濃度が高まることになります。
さて、今日はここまで。土地のプレイは一見簡単そうに見えて実は奥が深いということが分かってもらえたでしょうか。
楽しんでくれたら嬉しいです。また来週!
- PV
コメント
とても勉強になりました。
あと、リンクさせていただきました。よろしくお願いします。
普段、何気なく置いている土地から色々なことが分かるし、相手にも情報を与えてしまうのですね。
自分も今度からはもっと考えて土地を置いていきたいと思います!
勝手ながらリンクさせていただきました。
よろしくお願いします!
はじめまして。
繊細な場面をいろいろ例を挙げて説明してくれていて、僕も読んでいて勉強になりました。
リンクありがとうございます。こちらからもリンクさせていただきますね。
> 秋田さん
土地の使い方での駆け引きは難しいけど面白いですよね。
こちらからもリンクさせていただきました。よろしくお願いします。
リンクさせていただきました。よろしくお願いします。
自分の英語力では読めない良記事ばかりで勉強になります。
はじめまして。コメントありがとうございます。
こちらからもリンクさせていただきました。よろしくお願いします。