ChannelFireballより。
Cabal Therapy入門。

持たれていては困るカードを指定するのが原則ですが、もう少し踏み込んだことまで書かれています。

キャストしながらBolt指定(問題3)は元記事のコメント欄でL3ジャッジEric Levineが「アリだ」と書いていました。
そしらぬ顔でBoltを捨てるプレイングでさらに裏をかくこともできますね。


-----
Legacy Weapon―Therapy Session
Posted by Caleb Durward
September 5, 2012

http://www.channelfireball.com/articles/legacy-weapon-therapy-session/

Cabal Therapyはこのゲームで最もスキルを試されるカードの一つだ。正しく扱えばこのカードはThoughtseizeすら遙かに超えるパワーを持つ。複数枚のカードを落とすことができるためだ。
セラピーはときに1マナのHymn to Tourachよりも良い。私は1枚のセラピーで5枚のカードを落としたことがある(3枚は相手の手札を見ずに、そして2枚はフラッシュバックで)。

セラピーのスキルを得ることでいくらかの副産物も得られる。セラピーは、常にゲームの状況を分析して相手が持っている可能性のあるものを問うようにあなたを鍛えてくれる。優先順位を考え正しいタイミングでフラッシュバックしようとすることは、長い長いゆっくりとしたゲームにおいてさえ、あなたを常に集中した状態に保ってくれる。
本質的に、もしあなたがCabal Therapyをうまく使っているならば、あなたは良いマジックをプレイしていることになる。実にシンプルだ。

残念ながら、この「実にシンプル」というのが実は複雑だ。
幸い、このカードを正しく使っているときに得られる満足感は大きく、このゲームをするのに不可欠な経験をさせてくれる。

唱え方

まずは基礎から始めよう。

カード名を指定するのは解決時だ。もし対戦相手が何を指定するか尋ねてきたら、セラピーは解決している。レスポンスでスペルを使う機会は過ぎ去り、Counterbalanceの誘発も既に解決済みとなる。

セラピーのフラッシュバックが「戦場から離れたとき」系の能力を誘発させる場合、まずその誘発型能力が解決される。これは、競技RELで誘発型能力の前にセラピーの指定をしてしまった場合、あなたが誘発型能力で何もしなかったと対戦相手は主張できるという意味だ。
Veteran Explorerの場合、ライブラリサーチ中にセラピーの指定をすると手順の省略になる。対戦相手が順序に気づいていなければ、2枚の基本土地でキャストできたはずの(例えばSnapcaster Mageのような)カードを捨てるかもしれない。相手がレスポンスでスペルを使うためにあなたの省略に待ったをかけた場合、Cabal Therapyはまだ解決せず、あなたは再度指定するチャンスがある。
より低いRELでは、この省略はオススメしない。そこまで時間にシビアになる必要はないし、FNMでルールの際どいところを狙うことに価値はない。ゲームの状態をクリアに保ち、みんなでもっと楽しもう。

Cabal Therapyがミスディレされた場合のコントローラーはあなたで、自分でカードを指定する。Sarpadian Empires, Vol. VIIをコールするのが良いだろう。

単純計算では対戦相手の手札が多いほどあなたがヒットする確率は高くなる。一方、先手1ターン目にセラピーをキャストすると手がかりになる情報が何もない。(ベルチャーのような)いくつかのデッキ相手ではそれがあなたの唯一のターンになるとはいえ、たいていの場合は1,2ターン待ちたくなるだろう。

私が参加したこの間のイベントから、対戦相手の初動と私が何を指定したかのリストを挙げよう:

山、森: Green Sun’s Zenith
島から薬瓶: Silvergill Adept
山からVexing Devil: Lightning Bolt
Volcanic IslandからPonder: Force of Will
島からPreordain: Brainstorm

私が指定しているのはただ相手のデッキに入っていそうなカードというだけではなく、初手をキープする理由になるカードだ。Brainstormのようなカードはキープ理由になりやすく、またいつも4積みされる。
この理屈から、同じ初動に対するひどいコールのリストを挙げよう:

山、森: Primeval Titan
島から薬瓶: Merrow Reejerey
山からVexing Devil: Fireblast
Volcanic IslandからPonder: Forked Bolt
島からPreordain: Intuition

これらは全てデッキに入っているのが理に適っているカードではあるが、キープ理由にはならない。もしあなたがバーンをプレイしている場合、2枚のLightning Boltのある手札と2枚のFireblastのある手札、どちらをキープする可能性が高いだろう?
これはシンプルに聞こえるかもしれないが、複数枚引くことを許せるカードを指定することによって、より頻繁に複数枚落とすことができるようになるだろう。

論理問題

合理的な手札を考えることは相手のハンドを推測する良い方法だ。そして不規則なものごとや情報を筋の通ったストーリーにまとめる助けとなる。
このロジック、ストーリー、そして入り組んだ知識について例を使わずに説明するのは難しいので、いくつかのサンプル問題を用意した。
これらの問題は必ずしも白黒はっきりした正解があるわけではなく、ゲームや対戦相手に関するデータも足りないところがある。しかし、私がセラピーをキャストするときに考えていることを浮き彫りにする問題になっている。
正しいスパイクの(※訳注:トーナメント志向の)アプローチのために役立つように、全ての問題は多額の賞金のかかった競技RELでの状況を想定してほしい。


問題1

あなたはタッチ黒のエルフをプレイしており、赤単ゴブリン相手の3ゲーム目で後手だ。これがあなたの初手だ:

《Bayou》
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
《垣間見る自然/Glimpse of Nature》
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》
《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》
《陰謀団式療法/Cabal Therapy》


対戦相手は山を出してエンドしてきた。あなたのターン、フェッチランドをドローした。
ここでセラピーを撃つか?もしそうするなら何を指定する?


問題2

スニークショー相手の後手。あなたは干渉手段の少ない黒白アグロをプレイしており、次の手札をキープした:

《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
《名誉回復/Vindicate》
《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
《金属モックス/Chrome Mox》
《Scrubland》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《不毛の大地/Wasteland》


対戦相手は島を出してエンドしてきた。あなたは僅かなターンしか猶予がないことを分かっており1ターン目にセラピーを撃ったところ、相手はレスポンスでBrainstormしてきた。
何を指定する?


問題3

あなたはRUG相手にNic Fitをプレイしている。これはPernicious Deedデッキだ。あなたは場に3枚の土地を出しており、手札にScavenging Oozeがある。両者とも墓地は貯まっている。
相手は脅威をテーブルに出してはいないが3枚の手札を持っている。そのうち1枚は数ターン前にDelver of Secretsを裏返したLightning Boltであることが分かっている。残り2枚は不明だがどうやらForce of Willがあるようだ。というのも前のターンにあなたがDoom Bladeをデルバーにキャストしたとき、まるでWillがあるのにピッチコストの青カードがないかのように彼が自分の手札を見つめてイライラしていたためだ。そこから彼は1枚のカードを引き、ターンを返してきた。
あなたはアンタップしてCabal Therapyをドローした。
これをキャストするか?もしそうするなら何を指定する?


問題4

あなたは再びNic Fitをプレイしているが、今度はエスパーBladeが相手だ。いま、相手の場にいるStoneforge Mystic2体とBatterskull1体をあなたの8/8のScavenging Oozeが抑えている。二人ともライフと土地は十分に持っているが、手札はそれぞれ1枚しかない(あなたの手札はこのターンにドローしたセラピーだ)。
これをキャストするか?もしそうするなら何を指定する?


問題1への回答

ゴブリンが1ターン目に動けない初手をキープすることは、特にコンボ系のデッキ相手では非常にまれだ。
Goblin Piledriverは2マナの中では最も強いプレッシャーとなるのでこれを持っているのは理に適っているが、対戦相手は3ターン目に死なないための妨害を何かしら持っている可能性の方がさらに高い。
ここでは、次のターンにエルフで場を溢れさせる前に、1ターン目にPyrokinesis指定でセラピーすべきだ。


問題2への回答

Cabal Therapyをフラッシュバックするためのクリーチャーがいないため、またファッティを出されると対処手段がないため、ここでのセラピーは普段よりもさらにうまく使わなければならない。
私はトーナメントでこの状況になったことがあり、Emrakul, the Aeons Tornを指定した。これはヒットし、対戦相手はセラピーから「隠した」カードをシャッフルしなければならなくなった。
これは揺るぎない答えというわけではなく、相手が違っていたら違うカードを指定したかもしれない。しかしここでの判断を私は気に入っている。


問題3への回答

これはうまくいけば1枚のカードで2枚を得ることができる状況だ。対戦相手が十分な腕前ならばCabal Therapyの指定は解決時にすることを知っているだろう。そうすると、こちらがセラピーをキャストしながらLightning Boltを指定することで、相手が捨てさせられる前にレスポンスでBoltを撃つよう仕向けることができる。その後セラピー解決前に巻き戻るため、あらためてForce of Willを指定することが可能だ。
彼の最後のスペルが除去でないとすれば、同じターンのうちにOozeを出してアンタップ後にゲームを支配することができる。
(L3ジャッジEric Levineに聞いたルールへのリンク(英語):http://rules.wizards.com/rulebook.aspx?numbers=true&rulenameonly=true&game=Magic&category=Tournament+Policy&q=4.2 。私はどちらも信じられなかったよ!-編集者)。

こちらがTherapyをキャストしてから待った場合、相手はレスポンスするかどうかを考え始める。これはこちらにとって良くない。
こちらがLightning Boltを知っていることを彼は分かっているため、まずこれをキャストするか否かを考えるだろう。もしレスポンスでBoltを撃つとすると、彼はこちらがForce of Willを指定することを考えるかもしれない。彼が持っていそうな限られたカードのうち、最も強力なのがWillだからだ(脅威やキャントリップなら既にキャストしているはず)。
このように、彼はBoltとWillの両方を失うのではなく、こちらのセラピーをBoltに使わせてWillをScavenging Oozeへの回答として残す可能性が高くなる。

私の答えでは、彼は間違いなくBoltを撃つことを思い浮かべるだろう。つまりこれは急いでレスポンスしてもらおうというプレイだ!この状況でゲームをスローダウンさせ、正しいプレイを考える鍛えられたプレイヤーも居るが、多くの人は本能にしたがって明らかに二流の手をとってしまう。それがゲームの流れに沿っているためだ。Boltは公開情報になっており、明らかにこちらは彼を止めようとしているため、対戦相手がBoltをキャストしたくなるのは間違いない。


問題4への回答

特に相手が十分な土地とStoneforge Mysticを場に出している場合、Batterskullは破壊しにくいカードだ。私はPernicious Deedデッキをプレイするとき、石鍛冶を除去するためにDeed X=5を使えるような状況にもっていくように努める。これによってBatterskullをハンデスに対して弱い手札に戻すことができる。
問題4の状況では、私はDeedか軽いクリーチャーを引くまではセラピーを残しておくだろう。軽いクリーチャーが手札にあればDeed後に気軽にサクることができる。そのクリーチャーがCIP能力を持っている場合には注意が必要で、あなたがセラピーをフラッシュバックするための優先権を得る前に対戦相手がSwords to Plowsharesでそれを追放する機会がある。

同じ状況で、もし相手が土地3枚で止まっていたら私はジェイス指定でセラピーを撃つだろう。


ここに挙げたものは始まりにすぎない。どんなスキルであろうとも鍵は練習だということは忘れないでほしい。


解決のさせ方

セラピーは両プレイヤーの手札枚数と墓地を高いレベルでコントロールする手段だということに気を付けるのが大切だ。
基本的なレベルでは、セラピーはTarmogoyfのためにクリーチャーを墓地に落とす簡単な方法になる。最近では、私はバーン相手に自分を対象にして撃ち、クリーチャーを自分の手札と場から墓地に落としてScavenging Oozeでライフに変換するために使った。3ライフを得ることは1枚の火力に等しい―相手のカード1枚を否定する―これは直感に反して効果的なリソースの使い方だった。

また別の週末、私は友人がビッグマナ相手にストームをプレイするのを見ていた。彼はPast in FlamesのためにBurning Wishをキャストして致死量のストームカウントを溜めたが、Empty the Warrensが手札に来てしまっていたため、Infernal Tutorの暴勇を達成できなかった。結局、彼はリスキーなAd Nauseamを撃って勝利した。
ゲームの後、私はPast in Flamesのおかげでセラピーが黒1マナでフラッシュバックできたことを指摘した。この場面ではThoughtseizeもまったく同じように機能しただろうが、Ad Nauseamのリソースとして必要になるライフ総量に優しくない。また、自分を対象にしたハンデスによってCabal Ritualのスレッショルドを達成することもできる。

テンペストブロックが一番古いブロックとしてリーガルだった頃の昔のエクステンデッドでは、私は自作のマシーンヘッドのようなデッキでセラピーをReanimateと一緒に入れていた。Cabal TherapyとTerminateによってほとんどいつも相手の墓地にReanimateの良いターゲットがあった。同様に、フラッシュバックコストにできるのがPutrid ImpとHapless Researcherしかいないのが悩みではあったが、その時期のリアニデッキにもセラピーを入れていた。


デッキデザインとの関係

ユニークで強力なレガシーの重要カードらしく、Cabal Therapyはデッキデザインに多くの制約を課す。安定してフラッシュバックするにはある程度の数のクリーチャーを出せるようにしておく必要がある。
またこのカードはあらゆるアーキタイプに対して良いというわけではない。アグロデッキは手札を使い切る傾向があるため、セラピーは既にアグロ相手に強いデッキで使うのがベストだ。
セラピーが中盤以降に無駄ツモになるという潜在的なディスアドバンテージを埋め合わせるのにUmezawa’s JitteやPernicious Deedのようなカードは良い方法だ。

プラス面としては、アグロデッキはデルバー、銀エラ、マトロン/リングリーダー、石鍛冶などのようなカードをゲーム序盤に使うことが多い。アグロデッキが終盤にカードを手札に持っていたら、通常それが何なのかは明らかだ(除去か火力か余った土地だ)。

Force of Willだけケアしておけば良いコンボデッキにはThoughtseizeよりもセラピーの方が良い。相手の手札から複数のWillを落とせるためだ。

何年もの間、多くのデザイナーが「価値」を求めてCabal Therapyをサーチするという誘惑に魅了されてきた。私はGifts UngivenパッケージやIntuitionの3枚にセラピーが入っているのを何度も見たことがある。残念ながらレガシーでは立ち止まっている時間はなく、重いドロースペルで1マナ妨害スペルを持ってきたくなることはほとんどない。
この方法を投げ捨て、ChannelFireballのTravis WooがCabal Therapyを4枚フル搭載したPast in Flamesデッキをデザインした。このデッキではBloodghastがよくあるサーチ先なんだ!
TravisはチューターとしてEntombを採用しているため、黒1マナより高いコストを支払うことなくフラッシュバックすることができ、さらにBloodghastを使っていればより低いコストでもう一枚フラッシュバックすることができる。このレガシーに耐えうるエレガントなやり方に私は衝撃を受けた。
(※訳注:Travis WooのPast in Flamesデッキの紹介はこちら(英語):http://www.channelfireball.com/home/woo-brews-setting-legacy-on-fire-with-past-in-flames/


エンジンとして

Cabal Therapyは非常に素晴らしい妨害スペルとしてだけではなく生贄装置としてもレガシーで活躍しており、多くの異なるアーキタイプで活用されている。


《老練の探険者/Veteran Explorer》


私はかなりの時間をNic Fitについて話すことに使ってきたが、よく知らない人のために言うと、このデッキはCabal TherapyをVeteran Explorerの生贄装置として使う。この勇敢で小さな緑クリーチャーを加えることによって、Pernicious Deedコントロールデッキは安定して大量の基本土地によりマナ加速する手段を得た。Nic Fitは普通よりも高いマナカーブを持つため1枚1枚のカードパワーは平均して高く、よくあるフェアなデッキよりも終盤に強い。

なぜうまくいくのか:

レガシーにはビッグマナ、つまり追加で出した基本土地を活用できるデッキがほとんどない。RUGやマーベリックのような多くのデッキは1枚や0枚の基本土地をサーチ用に積んでいるだけだ。私の経験から言うと最大の脅威はハイタイドで、このデッキは追加の基本土地によって1,2ターンはキルターンが早まる。

それ以外のマーフォークのようなデッキも多くの基本土地を積んでいるが、彼らは相手の場に大量の土地が出ると力を失う。DazeやWasteland、Aether Vialはどれも通常より早く死に札となり、軽い脅威はこちらの重いクリーチャーには敵わない。


《血の芸術家/Blood Artist》


最近Sam Blackが、Faithless Looting、Bloodghast、Carrion Feeder、Blood Artist、Goblin Bombardment、そしてLingering Soulsのシナジーをふんだんに使った革新的なゾンビデッキをデザインし、レガシーGPでトップ8に入った。

なぜうまくいくのか:

このデッキはどこから見てもシナジーだらけだ。そしてCabal Therapyはエンジンのパーツであり、重要な妨害パーツでもある。
セラピーは生贄装置として、Blood Artistを誘発させBloodghastとシナジーする。フラッシュバックカードとしてFaithless Lootingと共にうまくはたらく。

セラピーがない場合、それでもこのデッキはSwords to Plowsharesのようなよく見かけるカードに対して耐性を持ってはいるが、レガシーのアンフェアなデッキに対しては勝てなくなるだろう。デッキ全体のカードパワーが落ちることになってしまう。


《アカデミーの学長/Academy Rector》


レクターはNic Fitのいくつかのバージョンに入っていたが、最近Omniscienceが印刷されたことで大いに注目されることになった。今、いくつもの異なるデッキがこの強力な新しいエンチャントを活用しようとしている。
レクターとエムラ(これは全知と一緒にうまく動く)はともにLiving Wishでサーチできるため、これらの新手のデッキはとても安定している。

なぜうまくいくのか:

レガシーには他の生贄装置もあるが、それでもCabal Therapyは最もエレガントだ。少なくともより良いカードが印刷されるまではAcademy RectorやPattern of Rebirthと一緒にセラピーを使うべきだろう。


墓地デッキ

墓地ベースのデッキはセラピーを少し違うやり方で使う。彼らも相手への妨害によって利益を得るわけだが、ダメージを与える前にScavenging OozeやSurgical Extractionを落とすことによってコンボを守るために使うことが多くなる。
ドレッジやセファリッドブレックファーストのような自分のライブラリを削るデッキではセラピーを毎ゲーム見ることになる。これはハイタイドがForce of Willを必要なときに見つけられるようにしてあるのと同じだ。
Force of Willと違って、セラピーは墓地利用手段としての役割もこなす。ドレッジでは生贄手段はNarcomoebaをBridge from Belowのトークンに変えることができる。セラピーをナチュラルドローした場合でも、手札で腐っている発掘持ちやDread Return、釣り上げる対象を墓地に落とすために使える。

セラピーはほぼ防御用のカードとして入っているため、キャストするときに重視することが変わってくる。約1年前、Richard Feldmanがドレッジについての記事を書き、その中の一節が私を貫いた:

「対策カードを打ち破るためにセラピーを使うのは正攻法だ:怖いカードを考え、心に思い描き、その名前を大声で言う。これをCabal Therapyが解決したときにやるんだ。」-Richard Feldman

(※訳注:Erik Hegemannの記事にも出てきたRichard Feldmanのドレッジ記事はこちら(英語):http://www.starcitygames.com/magic/legacy/21777_The_Dark_Art_Of_Dredge_Fu.html

この方針は全てのデッキにおいて有効だ。Nic Fitを使っていてVeteran Explorerの誘発へのStifleにやられそうなら、Stifleを指定しよう!この話題についてドレッジ(とレガシー)のエキスパートDavid Thomasと話をしたとき、彼は似たような金言から話を始めた:

Cabal Therapyをキャストするときに重要なことを一つだけ挙げるとしたら何だろう?

「ただそれが良いカードだからという理由で指定しないことだ。相手に持っていてほしくないカードが何かを特定する必要がある。」

暗闇での、つまり最初の1,2枚の土地セットを見ただけの状態でのセラピーヒット率はどれぐらい?

「手札を見ていない場合は50~60%ぐらいだね。」

特にドレッジを使っているとき、相手が持っていると分かっているカードを指定する?それとも違うものを指定する?
例えば、マーフォークがLord of Atlantisを銀エラで公開した場合や、エスパーBladeが石鍛冶でBatterskullをサーチした場合はどうする?

「知っているカードを指定するのは、そのカードがこちらを止める唯一の手段になっている場合だけだ。例えば、Dread Returnで相手を倒す、もしくはゾンビを大量発生させようとしている場合、Force of Willを指定するだろうね。Ichoridビートの準備ができている場合はBatterskullを指定するだろう。全て状況次第だよ。」


いまのところこれで全部だ。このカードについてはもっともっと考えるべき部分があると感じているが、いつものように永遠に続く努力は時間によって区切られる。
私は何か重要なことを見逃しているだろうか?私の考えは明確さに欠けるだろうか?あなたが気に入っているCabal Therapyのエピソードはどんなものだろうか?

また来週。

Caleb Durward

コメント

まる@POY
2012年9月17日21:25

セラピーは本当に難しいカードですね。

Radish
2012年9月18日1:49

> まる@POYさん
勝着にも敗着にもなりやすい、奥が深いカードですよね。
うまく使えるようになりたいものです。

Chicking
2012年9月18日9:41

翻訳お疲れさまです!
とても良い記事で勉強になりました。ありがとうございます。

勝手ながらリンクさせて頂きました!他の翻訳記事も楽しみに見させて頂きますー

LED
2012年9月18日11:58

ブレストもそうですが、
こういう、使う人によって強さが違うカードはとてもいいデザインだと思ってます。
練習のしがいがあるなぁと。

今回も勉強になりました!

Radish
2012年9月18日18:42

> ちきんぐさん
コメントありがとうございます。長い記事ばかりですがごゆっくりご覧ください。
こちらからもリンクさせていただきますね。

> LEDさん
プレイヤー性能が問われるカード、自分も好きです。
独楽や不毛の記事も誰か書かないか楽しみにしてます。

bbeehhii@黒い方のave
2012年9月20日20:40

本当に良い翻訳記事で、大変勉強になりました。

勝手ながらリンクさせていただきました。
今後の記事も楽しみにしてます。

Radish
2012年9月22日11:59

> bbeehhii@黒い方のave
コメント&リンクありがとうございます。こちらからもリンクさせていただきました。
のんびり訳していきますのでよろしくお願いします。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索