StarCityGamesより。
SCG Open Indianapolis (2012/6/15-17) でStandard 32位、Legacy 21位のAdam Prosakのデッキ解説記事。
前半がスタンのエスパーミッドレンジ、後半がレガシー青黒テゼレット。
テゼレットは後日の調整版も書かれており、後半のみ翻訳。
-----
Esper Midrange And Legacy Tezzeret
By Adam Prosak
06/28/2012
http://www.starcitygames.com/magic/standard/24381-Esper-Midrange-And-Legacy-Tezzeret.html
(前略)
楽しいデッキといえば、SCGインビテーショナルでドレッジを使ったよ。
ドレッジは楽しくないって?そうだね、でもドレッジは知ってるデッキなんだ。コロンバスではRUG Delverを使って、3敗した相手は全てコンボデッキだった。コンボ相手に信頼できないRUGをインビテーショナルで使う気にはなれなかったんだ。他のレガシーデッキで今年使っていたのはドレッジだけ。SCGインビテーショナルでは知ってるデッキをプレイするのが一番だからね。
だけど日曜のレガシーオープンはまた別の話。何か楽しいデッキを使いたかった。
誰かが少し前のSCGレガシーオープンで入賞したテゼレットデッキを教えてくれて、リストを見せてくれた。興味を惹かれたけど僕はゼロからデッキを組み上げようと思った。
まず4枚ずつのForce of WillとThoughtseizeが欲しかった。このフォーマットの壊れたデッキ達に対抗するにはそれがスタートポイントだと思う。
これまではテゼレット用に十分な量のアーティファクトとForce of Willの両方を運用するのは明らかに無理があったけど、プレーンチェイスの新顔がデッキの組み方を変えてくれた。
Baleful Strixは本物だ。
単純にプレイに値する青いアーティファクトとして、Baleful StrixはForce of WillとTezzeret, Agent of Bolasの同時運用という可能性を開いた。
そのうえBaleful Strixはプレインズウォーカーを守るなかなかの仕事をするし、Force of Willが働かない状況ではBaleful Strixが最高に機能する。
有名人を引き合いにだすわけじゃないけれど、Chris AndersenはレガシーでのElvish Visionaryの力を示してくれた。Baleful Strixは僕らのElvish Visionaryなんだ。
(※訳注:Chris AndersenはElvesでレガシーオープンに何度も入賞している。)
それから、これはEnsnaring Bridge+プレインズウォーカーデッキだ。
Jace, the Mind Sculptorは追加のテゼレットとして、橋で守られながらボードを支配するプレインズウォーカーとして入れてある。
Ensnaring Bridgeについて、このカードはただデッキに入れておくだけで結構な数の勝ち星を稼いでくれる。スニークショーは基本的に何もできなくなるし、さらに良いことにレガシーデッキの多様性のためスニークショーはメインに対策を入れる余裕がない。
カウンターを構えたりカードドローしたりで手札を減らしにくいこともあるけど、それでもEnsnaring Bridgeは最良のカードの一つだ。
このデッキのもう一つの特徴で、他であまり見かけないのはAncient Tomb / Chrome MoxとBrainstormの組み合わせだね。
しょっぱなから爆発的な右ストレートを繰り出すだけのデッキではないけど、爆発的なシーケンスは用意されている。
Ritualsは入っていないけれど、このデッキはAd Nauseamデッキのようにプレイできることがよくある。2ターン目にプレインズウォーカーを呼べる不条理なハンドがくるときがたまにあり、ほとんどの場合は少しだけ盤面を整えてちょっとだけドローを操作してからパワフルなアクションをする。
たしかに専用デッキに入っているAd Nauseamほどのパワーはプレインズウォーカーにはないけど、ジェイスをプレイするまでもないことはしょっちゅうある。Adとは違って毎回のようにジェイスブッパに全てを託す必要もないからね。
(※訳注:後半の "but you don’t have to go all in on playing a Jace, the Mind Sculptor very often." の訳は自信がない。。⇒rainさんから教えていただきました。thx!)
Maindeck:
4 Baleful Strix
3 Trinket Mage
3 Vendilion Clique
3 Jace, the Mind Sculptor
3 Tezzeret, Agent of Bolas
4 Brainstorm
4 Force of Will
4 Thoughtseize
3 Chrome Mox
3 Ensnaring Bridge
1 Chalice of the Void
1 Nihil Spellbomb
1 Pithing Needle
1 Sensei’s Divining Top
1 Seat of the Synod
1 Vault of Whispers
4 Island
1 Swamp
2 Misty Rainforest
4 Polluted Delta
1 Scalding Tarn
3 Underground Sea
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth
3 Ancient Tomb
1 Academy Ruins
Sideboard:
3 Chalice of the Void
1 Cursed Scroll
1 Engineered Explosives
1 Grafdigger’s Cage
1 Tormod’s Crypt
4 Leyline of the Void
2 Liliana of the Veil
2 Perish
うまくまとまっていないデッキなのは認めるよ。何が必要なのかよく分かっていなかったんだ。
それはラウンド中に、特にマーベリックを相手にしたときに明らかになった。マーベリックの素晴らしいユーティリティ達を前にして本当に何一つ役に立つ道具がなかったんだ。Evan Wagstaff(彼は最近何度も対戦しているとても印象的なプレイヤーだ)と引き分け、Drew Levinに負けたけど、どちらもプレイしていたのはマーベリックだった。
もう1敗は赤単バーンでこのマッチアップは今後100万年は勝てないだろうね。
インディアナポリスのあと地元の大会に出る機会があって、少しデッキをいじったらとても良かったよ。
Maindeck:
4 Baleful Strix
3 Trinket Mage
3 Jace, the Mind Sculptor
4 Tezzeret, Agent of Bolas
4 Brainstorm
4 Force of Will
2 Temporal Mastery
4 Thoughtseize
3 Chrome Mox
3 Ensnaring Bridge
1 Pithing Needle
1 Relic of Progenitus
2 Sensei’s Divining Top
1 Darksteel Citadel
2 Seat of the Synod
2 Vault of Whispers
3 Island
1 Swamp
1 Flooded Strand
1 Marsh Flats
4 Polluted Delta
3 Underground Sea
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth
3 Ancient Tomb
Sideboard:
3 Chalice of the Void
1 Cursed Scroll
2 Cursed Totem
1 Engineered Explosives
1 Ensnaring Bridge
1 Grafdigger’s Cage
1 Relic of Progenitus
1 Tormod’s Crypt
1 Welding Jar
3 Engineered Plague
アーティファクト土地の増量:
アーティファクトカウントが少なめで、テゼレットの+1能力で何も見つからないかもしれないのは合理的じゃない。Ensnaring Bridgeをプレイしたあとは奥義を使うことを考えるとアーティファクトカウントは重要だ。
Darksteel Citadelはかなりクールで、破壊されない5/5生物はいくつかのデッキに対して非常に強い。SCGレガシーオープンのときよりもTrinket Mageでサーチしたいことが多かったよ。
Temporal Masteryの採用:
このデッキで僕が好きなところの一つがAncient TombとChrome Mox経由で爆発的にカードを引けて、なおかつBrainstormとSense’s Divining Topのおかげで比較的安定していることだ。
Temporal Masteryはデッキの安定性を損なわず、爆発的な部分にフィットしている。地元のトーナメントでMastery2枚を試して、かなり感動した。Chrome Mox、Force of Will、ジェイス、Brainstormはどれも手札にあるTemporal Masteryを有益に活用できるし、Sensei’s Divining TopとテゼレットによってMasteryから追加のアドバンテージを得られる。
Masteryのために一時的に2枚目のTopを追加してみたけど、Topは引きたくないときよりも欲しいときの方が多いカードだね。序盤の盤面構築の補助としてTopを使う余裕はないけど、中盤から終盤では素晴らしいカードだ。
(※訳注:Masteryから独楽でアドバンテージ、というのは追加ターンに無駄ツモしてしまう確率を減らせることを指している、と思われる。)
サイドボードの再構築:
Cursed Totemは明らかにマーベリック用だけどEngineered Plagueも実はかなり仕事をする。Plagueの役割はサリアやマザーを殺すSulfur Elementalと似ているけれど、PlagueはおまけにNoble Hierarchも殺す。そんなのたいしたことないと思うかもしれないけど、Noble HierarchはよくEnsnaring Bridgeを渡ってきてどこかで対処しなきゃいけなくなるんだ。なぜか部族デッキが増えてきていることもサイドにPlagueを入れる理由の一つだね。
Cursed Scrollは多くの生物デッキ相手にすごく仕事をするし、Plagueが生物を撃ち落とせるサイズに保つ補助になる。
このデッキは間違いなく未完成品で、僕が普段はレガシートーナメントに出る機会がないのが残念だよ。もし近いうちにSCGオープンや他のレガシートーナメントでこのデッキをプレイしたいと思ってくれたなら、しっかりデッキを研究してほしい。爆発力があったり、妨害力があったり、安定していたり、型破りだったりするデッキはあるけれど、その全てを兼ね備えたデッキはほとんどないんだ。
Adam Prosak
SCG Open Indianapolis (2012/6/15-17) でStandard 32位、Legacy 21位のAdam Prosakのデッキ解説記事。
前半がスタンのエスパーミッドレンジ、後半がレガシー青黒テゼレット。
テゼレットは後日の調整版も書かれており、後半のみ翻訳。
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Esper Midrange And Legacy Tezzeret
By Adam Prosak
06/28/2012
http://www.starcitygames.com/magic/standard/24381-Esper-Midrange-And-Legacy-Tezzeret.html
(前略)
楽しいデッキといえば、SCGインビテーショナルでドレッジを使ったよ。
ドレッジは楽しくないって?そうだね、でもドレッジは知ってるデッキなんだ。コロンバスではRUG Delverを使って、3敗した相手は全てコンボデッキだった。コンボ相手に信頼できないRUGをインビテーショナルで使う気にはなれなかったんだ。他のレガシーデッキで今年使っていたのはドレッジだけ。SCGインビテーショナルでは知ってるデッキをプレイするのが一番だからね。
だけど日曜のレガシーオープンはまた別の話。何か楽しいデッキを使いたかった。
誰かが少し前のSCGレガシーオープンで入賞したテゼレットデッキを教えてくれて、リストを見せてくれた。興味を惹かれたけど僕はゼロからデッキを組み上げようと思った。
まず4枚ずつのForce of WillとThoughtseizeが欲しかった。このフォーマットの壊れたデッキ達に対抗するにはそれがスタートポイントだと思う。
これまではテゼレット用に十分な量のアーティファクトとForce of Willの両方を運用するのは明らかに無理があったけど、プレーンチェイスの新顔がデッキの組み方を変えてくれた。
Baleful Strixは本物だ。
単純にプレイに値する青いアーティファクトとして、Baleful StrixはForce of WillとTezzeret, Agent of Bolasの同時運用という可能性を開いた。
そのうえBaleful Strixはプレインズウォーカーを守るなかなかの仕事をするし、Force of Willが働かない状況ではBaleful Strixが最高に機能する。
有名人を引き合いにだすわけじゃないけれど、Chris AndersenはレガシーでのElvish Visionaryの力を示してくれた。Baleful Strixは僕らのElvish Visionaryなんだ。
(※訳注:Chris AndersenはElvesでレガシーオープンに何度も入賞している。)
それから、これはEnsnaring Bridge+プレインズウォーカーデッキだ。
Jace, the Mind Sculptorは追加のテゼレットとして、橋で守られながらボードを支配するプレインズウォーカーとして入れてある。
Ensnaring Bridgeについて、このカードはただデッキに入れておくだけで結構な数の勝ち星を稼いでくれる。スニークショーは基本的に何もできなくなるし、さらに良いことにレガシーデッキの多様性のためスニークショーはメインに対策を入れる余裕がない。
カウンターを構えたりカードドローしたりで手札を減らしにくいこともあるけど、それでもEnsnaring Bridgeは最良のカードの一つだ。
このデッキのもう一つの特徴で、他であまり見かけないのはAncient Tomb / Chrome MoxとBrainstormの組み合わせだね。
しょっぱなから爆発的な右ストレートを繰り出すだけのデッキではないけど、爆発的なシーケンスは用意されている。
Ritualsは入っていないけれど、このデッキはAd Nauseamデッキのようにプレイできることがよくある。2ターン目にプレインズウォーカーを呼べる不条理なハンドがくるときがたまにあり、ほとんどの場合は少しだけ盤面を整えてちょっとだけドローを操作してからパワフルなアクションをする。
たしかに専用デッキに入っているAd Nauseamほどのパワーはプレインズウォーカーにはないけど、
(※訳注:
Maindeck:
4 Baleful Strix
3 Trinket Mage
3 Vendilion Clique
3 Jace, the Mind Sculptor
3 Tezzeret, Agent of Bolas
4 Brainstorm
4 Force of Will
4 Thoughtseize
3 Chrome Mox
3 Ensnaring Bridge
1 Chalice of the Void
1 Nihil Spellbomb
1 Pithing Needle
1 Sensei’s Divining Top
1 Seat of the Synod
1 Vault of Whispers
4 Island
1 Swamp
2 Misty Rainforest
4 Polluted Delta
1 Scalding Tarn
3 Underground Sea
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth
3 Ancient Tomb
1 Academy Ruins
Sideboard:
3 Chalice of the Void
1 Cursed Scroll
1 Engineered Explosives
1 Grafdigger’s Cage
1 Tormod’s Crypt
4 Leyline of the Void
2 Liliana of the Veil
2 Perish
うまくまとまっていないデッキなのは認めるよ。何が必要なのかよく分かっていなかったんだ。
それはラウンド中に、特にマーベリックを相手にしたときに明らかになった。マーベリックの素晴らしいユーティリティ達を前にして本当に何一つ役に立つ道具がなかったんだ。Evan Wagstaff(彼は最近何度も対戦しているとても印象的なプレイヤーだ)と引き分け、Drew Levinに負けたけど、どちらもプレイしていたのはマーベリックだった。
もう1敗は赤単バーンでこのマッチアップは今後100万年は勝てないだろうね。
インディアナポリスのあと地元の大会に出る機会があって、少しデッキをいじったらとても良かったよ。
Maindeck:
4 Baleful Strix
3 Trinket Mage
3 Jace, the Mind Sculptor
4 Tezzeret, Agent of Bolas
4 Brainstorm
4 Force of Will
2 Temporal Mastery
4 Thoughtseize
3 Chrome Mox
3 Ensnaring Bridge
1 Pithing Needle
1 Relic of Progenitus
2 Sensei’s Divining Top
1 Darksteel Citadel
2 Seat of the Synod
2 Vault of Whispers
3 Island
1 Swamp
1 Flooded Strand
1 Marsh Flats
4 Polluted Delta
3 Underground Sea
1 Urborg, Tomb of Yawgmoth
3 Ancient Tomb
Sideboard:
3 Chalice of the Void
1 Cursed Scroll
2 Cursed Totem
1 Engineered Explosives
1 Ensnaring Bridge
1 Grafdigger’s Cage
1 Relic of Progenitus
1 Tormod’s Crypt
1 Welding Jar
3 Engineered Plague
アーティファクト土地の増量:
アーティファクトカウントが少なめで、テゼレットの+1能力で何も見つからないかもしれないのは合理的じゃない。Ensnaring Bridgeをプレイしたあとは奥義を使うことを考えるとアーティファクトカウントは重要だ。
Darksteel Citadelはかなりクールで、破壊されない5/5生物はいくつかのデッキに対して非常に強い。SCGレガシーオープンのときよりもTrinket Mageでサーチしたいことが多かったよ。
Temporal Masteryの採用:
このデッキで僕が好きなところの一つがAncient TombとChrome Mox経由で爆発的にカードを引けて、なおかつBrainstormとSense’s Divining Topのおかげで比較的安定していることだ。
Temporal Masteryはデッキの安定性を損なわず、爆発的な部分にフィットしている。地元のトーナメントでMastery2枚を試して、かなり感動した。Chrome Mox、Force of Will、ジェイス、Brainstormはどれも手札にあるTemporal Masteryを有益に活用できるし、Sensei’s Divining TopとテゼレットによってMasteryから追加のアドバンテージを得られる。
Masteryのために一時的に2枚目のTopを追加してみたけど、Topは引きたくないときよりも欲しいときの方が多いカードだね。序盤の盤面構築の補助としてTopを使う余裕はないけど、中盤から終盤では素晴らしいカードだ。
(※訳注:Masteryから独楽でアドバンテージ、というのは追加ターンに無駄ツモしてしまう確率を減らせることを指している、と思われる。)
サイドボードの再構築:
Cursed Totemは明らかにマーベリック用だけどEngineered Plagueも実はかなり仕事をする。Plagueの役割はサリアやマザーを殺すSulfur Elementalと似ているけれど、PlagueはおまけにNoble Hierarchも殺す。そんなのたいしたことないと思うかもしれないけど、Noble HierarchはよくEnsnaring Bridgeを渡ってきてどこかで対処しなきゃいけなくなるんだ。なぜか部族デッキが増えてきていることもサイドにPlagueを入れる理由の一つだね。
Cursed Scrollは多くの生物デッキ相手にすごく仕事をするし、Plagueが生物を撃ち落とせるサイズに保つ補助になる。
このデッキは間違いなく未完成品で、僕が普段はレガシートーナメントに出る機会がないのが残念だよ。もし近いうちにSCGオープンや他のレガシートーナメントでこのデッキをプレイしたいと思ってくれたなら、しっかりデッキを研究してほしい。爆発力があったり、妨害力があったり、安定していたり、型破りだったりするデッキはあるけれど、その全てを兼ね備えたデッキはほとんどないんだ。
Adam Prosak
コメント
これからも翻訳楽しみにしてます。
なるほど!ジェイスプレイが全てじゃないよ、と取ればすっきり繋がりますね。
ありがとうございます。
それとブログで紹介していただいて、こちらもありがとうございます。